ジオン注射とは
ジオン注射は、従来は手術が必要ないぼ痔(内痔核)を注射で治療する方法です。注射なので日帰りで受けられます。注射のみで行うので、切開による痛みなどの心配もありません。
ジオン注射は、局所麻酔を施し、膿を排出するために腫れた部分に注入されます。これにより、腫れを抑えて痛みの緩和や炎症の改善が期待されます。
このような方にお勧めです
- 肛門科に通院することが恥ずかしい
- 手術が怖い
- 学校や会社を休まずに行いたい
- 治療後の痛みが不安
- 治療後の肛門のゆるみが心配
- 診察で何をするのかわからないから不安
- 通院回数が増えると困る
いぼ痔は、薬や注射で治すことができます。
お尻の違和感、腫れ、痛み、出血などの症状がある場合は、早めに肛門科へご相談ください。
ジオン注射の副作用
ジオン注射は一般的に安全な処置ですが、稀に副作用が発生することがあります。
主な副作用としては、局所的な疼痛や腫れが挙げられます。まれに感染症が起こることもありますので、注射後は経過をしっかりと観察し、異常を感じた場合は早めに医師に相談してください。
ジオン注射の流れ
STEP1
注射をする場所に、局所麻酔を行います。
STEP2
麻酔が効いてきたら、痔核を極部粘膜下層、中央部粘膜下層、中央部粘膜固有層、下極部粘膜下層の4か所に分けて注射する四段階注射法でジオン注射を行います。麻酔をしてから治療が終わるまでの所要時間は30分程度です。
STEP3
治療後、しばらくすると出血が治まります。次第に脱出した痔核も戻っていきます。
1週間から1か月ほどで脱出がみられなくなっていきます。
ジオン注射が受けられない方
- 透析治療を受けている方
- 前立腺がんなどで放射線治療の既往がある方
- 潰瘍性大腸炎を患っている方
- 嵌頓痔核
上記に該当する方の他に、妊娠・授乳中の方、小児、全身の健康状態が不良な方はジオン注射が受けられません。
ジオン注射のメリットとデメリット
ジオン注射のメリットは、局所麻酔による比較的簡単な処置であり、炎症の症状を緩和し、膿を効果的に排出することができる点です。手術に比べて負担が少なく、術後の回復が早いことも特徴です。
一方、ジオン注射のデメリットとしては、膿を排出した後も再発する可能性があることや、一部の患者に対しては効果が限定的であることが挙げられます。治療効果には個人差があるため、適切な治療法を選択するために医師の診断が重要です。
術後の注意事項
ジオン注射を受けた後は、以下の点に注意してください。
処置後の局所ケア
処置部位を清潔に保ち、湿潤環境を作ることが重要です。
薬の服用
処方された抗生物質や痛み止めを医師の指示通りに服用してください。
経過観察
注射後の症状や異常については、経過を医師に報告し、定期的な受診を行ってください。
日常生活
激しい運動や重い物の持ち運びを避け、安静に過ごすことが必要です。 これらの注意事項を守ることで、ジオン注射による治療効果を最大限に引き出し、早期の回復を促進することができます。
ジオン注射の費用
| 手術内容 | 費用 |
|---|---|
| ジオン注射 | 約20,000円 |
